月のボイドタイム(Void of Course Moon)という言葉をご存知でしょうか。占星術や月のリズムに関心を持つ方なら、一度は耳にしたことがあるかもしれません。これは、月のエネルギーが一時的に「空白」あるいは「無効」になるとされる特別な時間帯です。
このボイドタイムを意識して過ごすことは、日々の選択をよりスムーズにします。宇宙のエネルギー(As Above)を、私たちの日常(So Below)に反映させるのです。そうすることで、オン・オフを効果的に活用でき、効率的なスケジュールを作るためにも非常に役立ちます。私Shaktiも、プロの占星術師として30年以上にわたり、この時間を意識しながら生活してきました。
インターネットが普及する以前、私はボイドタイムを記した小冊子を制作・配布していました。それほどまでに、この知恵が日々の生活にもたらす恩恵は大きいと確信していたからです。時代は進み、今では多くの方がこの言葉を知るようになりました。
この記事では、ボイドタイムの本質的な意味、具体的な影響、そして「魔の時間」と恐れるのではなく「賢く活用する」ためのポジティブな方法について、改めて詳しく解説します。
ボイドタイムとは? – 月の力が「空白」になる占星術的定義
占星術(天文暦)において、ボイドタイムとは、
月が現在のサイン(星座)を離れる前に、他の主要な惑星(太陽、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星)のいずれとも、主要なアスペクト(特定の角度関係)を最後に形成し終えてから、次のサインに入るまでの時間帯
を指します。
西洋占星術において、月は私たちの「感情」「無意識」「日々の生活リズム」「人気」などを象徴する非常に重要な天体です。その月が、他の天体と意味のあるコンタクト(アスペクト)を持たず、いわば「宙ぶらりん」の状態になるのがボイドタイムです。
この間、月のエネルギーは定まらず、その影響力は「無効(Void)」な状態。この「空白の時間」には、物事が計画通りに進まなかったり、判断ミスが起きやすくなったり、コミュニケーションのすれ違いが生じやすくなります。
なぜボイドタイムを避けるべきか? – 現実的な影響
ボイドタイム中に始めたことや決定したことは、月のエネルギーが次のサインに移ったときに前提が変わります。そのため、期待通りの結果が得られにくい、あるいは後になって無効になるケースが多いとされています。
「VOID(ボイド)」という英単語が「空の、無効な、無駄な」といった意味を持つ通り、この時間帯の行動は実を結びにくいのです。
- 重要な契約や約束事: 後から見直しや変更が必要になる。
- 新しいことのスタート: 店舗のオープン、プロジェクトのキックオフ、入籍、口座開設などは、計画通りに進まない、途中で頓挫する可能性あり。
- 商談や会議: 話がまとまらない、誤解が生じやすい、結論が出ても実行されない。
- 大きな買い物: 後で後悔する、不良品だった、など。
- 手術や医療行為: 予期せぬトラブルや回復の遅れ。(※緊急時は除く)
- 連絡や伝達事項: 伝わらない、忘れられる、誤解が生じる。
- 交通機関: 遅延やミスや事故が起こりやすい。
「アメリカの大統領は占星術師を雇い、重要な決定をボイドタイムに被せないようにしている」という話は有名ですが、ヨーロッパの老舗ブランド企業が、会議の非効率(アイデアは出ても形にならない)を避けるためにボイドタイムを避けているという実例もあります。
これはボイドタイムがオカルトではなく、経験則に基づく「統計的な知恵」として活用されている証と言えるでしょう。

ボイドタイムを味方につける – ポジティブなスピリチュアル活用法
しかし、ボイドタイムは決して「何もしてはいけない悪い時間」ではありません。
他の惑星とコンタクトしないので、月自体の純粋なエネルギーだけになる貴重な時間です。すなわち、「地球の衛星である月」は、地球=私たちに全面的に向き合うのです。惑星をスルー、つまり外向きの活動(=決断や実行)に適さない。スピリチュアルですよね。だからこそ、「内向きの活動」に最適化された時間なのです。
他の惑星からの干渉(アスペクト)がない「空白」の時間。それは、「自分自身に立ち返る」ための貴重な時間とも言えます。
- 内省と振り返り: 瞑想、ジャーナリング(日記)、過去の出来事の整理。
- 休息とリフレッシュ: 軽い運動、リラックスできる趣味、心身を休める。
- ルーティンワーク: 日常の事務作業、資料整理、部屋の片付けなど、慣れた作業や「終わらせる」作業。
- 創造的な活動: アイデア出しなど、「形にすること(決定)」を目的としない自由な発想。
- 調整と見直し: 既存の計画を見直す、進行中のプロジェクトの調整。
もちろん私自身、ボイドタイムが長く続く時を前もって見ています。いつもより長くヨガや瞑想に没頭したり、自然の中を散歩したりします。それは、木々や花々、動物たちと触れ合い、地球と自分自身が繋がる「スペシャルな時空間」です。私たちに「立ち止まり、内側を見つめ、次への準備をする」という、宇宙からの静かな促しなのです。

ボイドタイムの知恵を「実践」するために
ボイドの理論を知ることは重要です。でも最も大切なのは、その知恵をあなたの日々の生活で「実践」し、活用することです。
かつて私が冊子でお届けしていたこの宇宙のリズム。これと現代のテクノロジー(Googleカレンダー、Outlook、iCalなど)を掛け合わせました。いつでもスマホのカレンダーアプリで確認できる。それがShaktiオリジナルの「魂の占星術カレンダー」です。
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ボイドタイムの影響と個人差
ボイドタイムの影響には、個人差があります。
その理由は、ボイドがどのサインで起こるのか?また、個人のネイタルチャートとどのように関わるか? によって異なるためです。
さらに、アスペクトの種類によっても、影響の現れ方に強弱が出ます。
私の鑑定経験から観測してきた傾向でも、ボイドの影響を強く受ける「癖」を持つ方がいます。
一方で、本能的にその時間帯を避けられる方もいます。
「なぜか失敗を繰り返してしまう」と感じるあなた。しばらくの間、ご自身の行動をボイドの時間と照らし合わせてみてください。
すると、自分でも気づかなかった「癖」や「失敗の原因」に気づけるかもしれません。
そしてそれを意識的に避けることが、結果的に開運のヒントとなります。
占星術は、まず自分の特性や弱点を理解すること。そして、それを補いながら現実的な目標へ導くための知恵であり強力なツールです。
ボイドタイムの理解は、その第一歩といえるでしょう。
さらに深く探求するために
ボイド時間という月のリズムを会得したあなた。次に「月」の持つ深い意味や、あなた自身のホロスコープ(出生図)についても探求してみませんか?
月のエネルギーと運命
「感情」「無意識」「母性」そして「過去世」…。我らが地球の衛星である「月」が象徴するその深い意味を知ること。それは、あなた自身の魂のルーツを知ることにも繋がります。
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ご自身の出生図(ネイタルチャート)を作成し、あなただけの星の配置を知りたい方へ。プロも愛用する占星術アプリやツールをご紹介しています。



